メビウスの輪


このブログでは日本人男性が描く、タイ人女性
との正解のない恋愛小説を公開しています。

どんなに傷つけあってもメゲない、日本人男性
独特の優しさと強さ(弱さも)から紡ぎ出される
愛の軌跡を追ってみましょう!

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2017年02月

メーコック川に夕日が沈む時、第5章 ホーム ナンバー 6 PART 2(17)

もしあの頃、インターネットがあって「外道の細道」があったとしたら、私なんか皆様からイの一番に「マグロ、マグロ」の集中攻撃を受けるでしょうね。

「スティサン。ソイ12の6番の店に行って来ました。ひな壇に色白で目がパッチリの女の子発見、さっそく指名しました。名前はノイ、チェンライ出身。だけど気をつけてください。こいつは大マグロです。それに薬でラリッてます。絶対指名しないように。」てな感じですか?

だけれども、3ヶ月も経つうちに私はホームのNo.1になっていました。
アラブ人に人気があったからです。

そしてアラブ人を中心に客をとるうちに、英語も普通にしゃべれるようになっていきました。

ホームでは客がいないときは2階で待機し、客が入ると呼び鈴を鳴らされるので下へ降りてゆき、ひな壇に並びます。

ある時、私は階段を降りるとき客の顔が見える場所があるのを発見しました。
それからは客が日本人かタイ人またはじじい(18歳の娘にすれば30歳以上の男はみんなじじいです。)だとトイレに逃げ込むのです。

逆に若いアラブ人だと我先にとひな壇に並びました。
絶対に指名される自信があったのです。

でも他の子を指名されてしまい、たまたま入ってきた日本人に私が指名されてしまうこともありました。

そういう時は薬です。

仕事をしていくうちに、薬を飲んでもリポー(タイのリポビタンD)を一緒に飲めば、羞恥心がなくなるだけで眠くならなくなる事を発見したので、ホテルの部屋に入るとまずミニバーのリポーを飲みました。

「勝手に飲むな。」という顔をする日本人もいましたが、そういう時はにらみつけてやりました。
私は小学校では番長でしたので喧嘩やガン飛ばしは得意でした。



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メーコック川に夕日が沈む時、第4章 ホーム ナンバー 6 PART 1(16)

ホーム"ナンバー6"は1階がヒナ壇と調理場、2階が私達の宿舎になっていました。
宿舎といっても、コンクリートの床の上にビニールシートが敷いてあるだけ、ここに雑魚寝です。

昼間は、客がいない時の待機所となります。

調理場はそれこそ戦争でした。
充分な量を調理してくれないため、みんなで喧嘩しながら、食事を取り合っていました。
その姿は人間ではありません。
まるで犬です。

女の子の間でも、いくつかの派閥ができていましたが、私のような一匹狼もいました。

私はデンと仲良くしていたのですが、1人だけおかしな子がいました。
ダーというパヤオの子なのですが、年は23,4かな。
なんでも10年近くここで働いているとのこと。

父親が離婚して1人でバンコックに住みつき、毎週のようにボスに金をせびりにきます。
そのため10年経っても借金が終わらず、ここで働いていました。

本来ならば私達のリーダー格なのですが、半分気がふれてしまっているようで、1日でもお客が付かないと「オチ0チ0欲しいー」と言って泣き出すのです。

ボスは「日本人に抱かせるには最高の女だ。」と言っていました。
どうもボスは日本人をバカにしていたようです。

お金の話をします。

以前話したようにまず6万バーツの借金からスタートします。
そして客が付いた場合、売上は折半となりますが、全額ボスが預かることになります。
ですから、私達は客から貰うチップだけで、生活しなければなりません。

その他に食事代、宿舎代、水道代などが差し引かれます。
これはボスの言い値です。

またボスがかってに決めた規則を破ると、ぺナルティーとして罰金が差し引かれます。
例えば、仕事中に薬を飲む。
客からクレームがつく。
生理以外で仕事を休む。
女の子同士で喧嘩をする、などです。

借金がクリアされ、余剰金がある時ある程度貯まると、ボスが父親を呼び出し渡します。

でもこのような例はほとんどありません。

大体の親は、借金がクリアされる前にまた金を借りに来てしまうのです。
この場合、ボスは女の子の売れ具合をみて限度額を決め貸します。
勿論倍返しです。

こうして、ほとんどの女の子は、一度ホームに足を入れると抜けられなくなってしまうのです。



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メーコック川に夕日が沈む時、第4章 ホーム ナンバー 6 PART 1(15)

何日かが過ぎ、私もみんなと同じひな壇に並ぶようになりました。
そしてみんなと色々しゃべくるようになり、段々とホームのしくみとかが分かってきました。

ホーム的には私達の定価は1,000バーツ。
最低価格は800バーツと決まっていたのですが、ボスやコンシアが客の顔色を見て、2,000とか1,500とかふっかけます。

もし2,000で決まったとします。
でも私の売上に計上されるのは1,000で、残りの1,000はコンシアのものになります。

客と出かける時に、コンシアが「今日は2,000だからよろしく。」と囁きかけてきて100バーツ程度のチップを渡されるのです。

800は閉店まぎわに飛び込んできた客がぐずった時とか、雨とかで客が少ない時、客がとなりのホームへ行きそうになった時の価格です。

勿論私達の売上にも800しか計上されません。
あとタクシードライバーが客を連れてきた時とかは、ドライバーへのチップ分も価格に上乗せされます。

国別の男の気質も分かってきました。
例えばアラブ人(サウジ、クウェート)は女を変えません。

1週間なら1週間、1人の女をブッキングし、その後はディスコへ行ったり、パタヤへ連れていってくれたりして、まるで恋人のように扱ってくれます。

セックスも非常に淡白で、胸にも触らずただ挿入して果てるだけ。
そして、国の戒律で禁止されているせいか、タイへ来るとやたら飲みまくるのです。

酔っ払って寝てしまえば、私も本来の仕事をしなくて済みます。
国では男女交際も厳しいらしく、きっとガールフレンドを求める感覚でタイへ来るのでしょう。

それに対し日本人は、女を買うやいなやホテルに連れこみ、ただやるだけ。
それに、必ずあそこを舐める。
汚いと思わないのでしょうか。

それに、やたら一緒に風呂に入りたがったり、フェラを要求してきたり、私は絶対にしませんでした。
たとえ、薬でラリッていても。

ただひとつ、チップがいいこと以外、日本人は大嫌いでした。
ケンジだけは別でしたけど。

タイ人は、もう問題外のそのまた外。最低でした。



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メーコック川に夕日が沈む時、第4章 ホーム ナンバー 6 PART 1(14)

自慢するわけではありませんが、私はそれこそ飛ぶように売れました。
そして、演技するまでもなく、最初はとても痛かったです。

働き始めて3日目くらいに、チェンマイ出身のデンという子が話しかけてきました。
ホームに入るなり、客に連れ出されっぱなしだったので、友達もいなかったのですが、彼女は私と気が合いそうな子でした。

「あなたまだ3日目でしょ。客に裸みられるの恥ずかしくない?」

「恥ずかしいに決まってるじゃない。もうやだ、こんなこと。」

「ねえ、この薬飲んでみなさいよ。恥ずかしくなくなるから。」といってアップジョンという薬を1錠くれました。

「気に入ったらあとは自分で買いなさいね、普通じゃ買えないけど、通りを出たとこの薬局でホームの名前を言えば売ってくれるから」

そんな話をしているうちに客がついたので、トイレに行き、さっきデンから貰った薬を飲んでみました。
するとどうでしょう、客とタクシーに乗っているうちから頭がボーとしてきました。

部屋に入り、日本人の客だったのですが、「俺が脱がしてやる。」といって男が私の服を剥ぎ取りはじめても、脱がされてゆくという感覚はあるのですが、ただそれだけで、恥ずかしいとか嫌だという感情はおきないのです。

挿入されても痛みもなにもなく、ただこのウットリするような感覚に酔いしれていました。
勿論セックスに対する快楽ではありません、薬によって知覚が麻痺していく快楽です。

男の下敷きになりながら、薄れてゆく記憶のなかで、何か大切なことを忘れていることに気がつきました。

「そうだ。私は2回目ということになっていたんだ。痛がらなきゃ。」

そう思っていきなり「ジェップ、ジェーップ」(痛い、痛い)と叫んだのですが、タイ語が日本人に通じるはずがなく顔もこの快感に酔いしれた顔をしていたので、この日本人は怒りだして何かぐちゃぐちゃ言ったのですが、日本語なんか分かりません。

ホームで教わった唯一の日本語「お金ちょうだい」を連発しているうちに記憶もうすれてきて、我に返ったときにはホームに戻っていました。



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メーコック川に夕日が沈む時、第4章 ホーム ナンバー 6 PART 1(13)

スティサン。
今は寂れてしまい、地元タイ人向けの店が細々と営業を続けているさびれた街になってしまっています。
しかし、80年代には栄華を極め、バンコックで1番の売春地帯でした。

当時アラブ人街であったサパンクワイに隣接していることもあり、アラブ人を中心に香港人、日本人、タイ人、時々はファラン(白人)が女を求めて集まってきていました。

最盛期には置屋(私達はホームと呼んでいた)が数十件、其々のホームに女が100人以上いたので今のラチャダー以上の女で溢れ返っていました。

私が働くことになったのは12番通りにあった"ナンバー 6"というホームです。

通りによって何となく住み分けが出来ていて、例えば12番通りはアラブ人向け、6番通り(ソイホック)はショート専門のタイ人向けというようになっていました。

ですから、営業時間も12番は朝10時から夜12時までなのに対し、6番は夜8時から朝5時までというように、通りによってずれていました。

また店同士でトレード制も確立していて、例えば夜12時までに売れないと、5時までのホームで客待ちさせられるとかその逆とか、ですからここ一帯の女達はみんな顔見知りになっていました。

また、ここはバンコックのMPやカラオケへの女の供給源でもありました。
ここで風俗のサービスのノウハウを覚え、卒業(?)後、各地へ散って行くというパターンです。

ホームに落ち着くとボスは言いました。

「君は若いし、経験も少ないようだから、まだ2回目ということで5,000バーツくらいで客に売りつけよう。まあ、処女だとうそをつくわけにもいかないし。それで5人くらいに売ったら、その後は3回目ということで、3,000バーツくらいにしよう。それでまた5人くらい客をとったらタマダーに入れ。どうせまだ客にサービスなんかできっこないんだから、とにかく演技でいいから客にぶちこまれたら痛がれよ。特に日本人なんか騙すの簡単だから。」



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プロフィール

山岳民族の雄

メビウスのポーンちゃんです。
タイの少数民族出身の43歳!!
ある日本人の援助でチェンマイ大学の日本語学科を卒業し、今はタイのチェンライで日本文学を研究しています。
日本人の旦那さんと一児の母
よろしくお願いいたします。

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