メビウスの輪


このブログでは日本人男性が描く、タイ人女性
との正解のない恋愛小説を公開しています。

どんなに傷つけあってもメゲない、日本人男性
独特の優しさと強さ(弱さも)から紡ぎ出される
愛の軌跡を追ってみましょう!

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パンちゃん物語

パンちゃん物語、第1章 出会い(1)

パンちゃんと会ったのは、97年の夏。
場所はスクンビットのソイ23にある有名なPegasusという高級メンバーズクラブ。

ここは何処?と思わず唸ってしまいそうなバンコクにはまるで似つかわしくないゴージャスな内装の店。

当時はタイに行き始めたばかりであった事もあり、まだまだ夢と自分勝手な思いを抱いていた頃だった。


50人近くは居ようかというSとA〜Cにクラス分けされた女性達の真っ只中、ママさんに早く選んでと促され、では英語の出来る女性をとリクエストして手を挙げた中に彼女はいた。

茶色に染められた長い髪、痩せすぎず太りすぎず、大きな胸をノースリーブの緑のロングドレスに包み、彼女は立ち上がりこちらへやってきて“サワッディ・カー”とお決まりの挨拶。


数時間後、常宿へ彼女を誘い二人でベッドに腰掛けて色々と話しをする。

幸いな事に彼女は、本当に英語が達者で、コミュニケーションには特に問題が無く、片言の日本語も話すようであった。

ご存知の通りタイ人が英語を流暢に話せるには、それなりの教育を受けたか、そうでない場合は彼女の今までの人生でそれだけの語学力を身に付ける必然性があった、という事であるが、敢えてその理由に付いては聞かなかった。


お互いにシャワーを浴び終えバスタオルを巻いただけの格好で、ビールを飲みながら話しているのだが、話しは尽きない。

バンコック・ノイに住んでいる事や、姉妹が何人とかどうでもいい話が続く。

彼女にとっても、私はいつも通りの、彼女の上に自分の欲望をぶちまけていくだけのただの“お客さん”であったはずである、少なくともその時点までは。



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パンちゃん物語、第1章 出会い(2)

どちらからともなく近づき、バスタオルをはずす。
小さい、と彼女ははにかんで笑っていたが、結構見事なバストで整形でないことも意外感をもった。

掌でその大きさを確かめながら、首筋から肩へと舌を這わせていくと、ぴくっと反応し切なげに頭をもたせ掛けて来る。

その舌先を徐々に、今手で弄んでいる部分へと移動させていくと、呻き声が上がるようになり、乳頭を転がす頃には息遣いも荒く彼女の両腕は私の首筋に固く巻き付けられてきた。


自分の太股辺りに感じる彼女の茂みの感触が、小刻みに擦り付けるように変化していくのを感じながら、指でそれを掻き分けるように確認していくと、既にそこは受け入れる態勢が整っており熱く潤っている。

まさにその部分を今度は舌で、という瞬間彼女の反応が他のタイの女性達とは少し違う事に気が付いた。

普通恥ずかしがったり、“チャカチー”などと拒否されたりする事が多いはずなのに、彼女の場合まるでそうなる事が解っていたかのように、腰を浮かせこちらがそれを行いやすい様に動いてくれる。

若干の違和感を感じたものの、扇情的な彼女の動きがそんなちんけな理性を吹き飛ばし、ややもすると動物的な匂いのするセックスに没頭していった。


二人で頂点に達した瞬間、セックス本来があるべき形で二人は繋がっており、私のモノは彼女の子宮の中でまだビクッビクッと脈動を続けていた。

大きく深呼吸を続けニッコリと微笑む彼女に対し、この類の商売を生業とする女性達が決してしない、してはならない事を彼女が私に対して受け入れてくれた事に、私は後悔の念より彼女を信じたい気持ちと感謝の気持ちで一杯だった...。



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パンちゃん物語、第2章 きっかけ(3)

熟睡しているかに見えたが、バンコクにおいて春を鬻ぐ女性達の大部分がそうするように、パンちゃんも明け方5時頃にベッドから起き出しシャワーを浴びていた。

そのシャワーの音で目覚めた私は眠い目をこすりながらも、昨晩まだ彼女にお金を渡していなかった事を思い出しスーツのズボンから財布を探り当て、白い紙幣を三枚とタクシー代として500Btを抜き出して煙草をくゆらせながら、彼女がシャワールームから出てくるのを待っていた...。


「あら、ごめんなさい、起こしちゃった?朝仕事あるんでしょ、寝てて良いわよ。私は道が渋滞する前に帰らなきゃいけないから...。」

「昨日お金渡すの忘れてただろ、はいこれ。と、あとタクシー代。」

「コップンマークカー、......。」

「うん?どうした?チップ足りないかい?」

「ううん、そうじゃなくて...。貴方今日は仕事何時に終わるの?もし貴方さえ良かったら、今日も会いに来て良い?」

「仕事は夕方には終わるけど...、でもペガサスはどうするんだい?あそこは俺みたいな出張者は一人じゃとても行けないよ。」

「いいの、今日は休む。じゃあ私の携帯に仕事終わったら電話頂戴、いつでも待ってるから...。はいこれ、私の番号。」

「わかった、じゃあ夕方電話するよ。またあとで。」


日中仕事をしている最中も、昨晩の彼女との情事が頭にこびり付き年甲斐もなく夕方が待ち遠しかった。

朝方家に帰っていく時の彼女の格好は、白のタンクトップに黒のボトムで足元はサンダルという至って軽装で、背中の白さに茶色に染めたポニーテールの髪の毛が良く似合っていた。

一見MBK辺りにごく普通にいそうな娘だが、その大きく魅力的な目と、ややもすると官能的過ぎる身体の線が他の女達とは一線を画させていた。



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パンちゃん物語、第2章 きっかけ(4)

最後のアポが終了するなり彼女の携帯に電話を入れる。
「アロー...」タイの人達特有のHelloの発音だ。

こちらが今仕事を終えて一旦ホテルへ帰る旨を告げると、是非一緒に夕食を取りたいと言う。
それでは、という事で彼女が食べたいという日本食へ行く事にし、7時にエラワンのそごう前で待ち合わせをする事にした。

そごうの地下にはレストランそごうという日本食レストランがあり、味はまずまずだが、値段もそれなりにする場所である。

ただし待ち合わせ場所として解りやすい事と、少しでも良いものを食べさせてあげたいという傲慢な心理が働き、彼女達が自腹で訪れる事はまず無いであろう場所を指定したのであった。


そして彼女はやって来た、20分遅れで。
中近東・アジアと駐在生活が長く所謂“暑い国の人達の時間に対する概念”が日本人のそれとは違い多分に曖昧である事を経験から学んでいた私にとっては、いまさら驚くほどのことでは無かったが、多少苛々はしていた。

しかし黒のワンピースに包まれた彼女が“ソォーリー”を繰り返す姿を見たとたん、いらついた気持ちなどどこかへ行ってしまった。

熱燗が飲みたいという彼女のリクエストで杯を傾けながらの食事は、どことなく滑稽であったかもしれない。日本人の男とタイの女性が英語で会話しながら日本食をつまむというシチュエーションをご想像頂けるだろうか。

世の常で自分達が気にするほど周りは気にしていない、ということは充分有り得たが...。


食事をしながら私が気になっていることが一つ有った——それはこのあと最後は当然ホテルへ一緒に帰ることになるのだろうが、その前にどこへ連れて行かれるのか、ということであった。

店を休ませているのだから当然それなりの対価は支払ってあげなければいけない事は承知していたし、もちろん彼女から誘ったから云々という子供騙しのような論理を振りかざす気は毛頭無かった。
ただ単にデパートでの買い物やディスコといった人が混雑する場所がいまだに好きになれないだけだ。

だらだらとデパートの売り場を見て回るなど苦痛以外の何者でもない。



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パンちゃん物語、第2章 きっかけ(5)

食事が終わりムッとする外気の中へ出た後思い切って彼女に、この後どうしたいか、と切り出してみた。

パンちゃんは少し考えた後、ニッコリ笑いながら私の手を引いて、すぐ隣にあるピー(エラワンの角にあるピーは金運が良くなる効果が有るといわれ、台湾や香港など主に中華系のお参りする人達でいつも混雑している)へ連れて行き、一緒に願懸けをしようといった。

彼女達の収入から考えると供物の花や線香の値段は決して安くないはずだが、お母さんのためと言って真剣に祈っていた。

彼女に合わせてお祈りをする事に少なからず困惑を覚えたものの、その真摯な態度の前では私も見よう見まねでお祈りする振りを続けねばバチが当たるような気になり、形だけ彼女に合わせて成行きを見守っていた。


十五分ほどかけてお祈りを済ませた彼女を見つめていると、振り向きざまに「貴方昨日も遅かったし疲れてるんじゃない?」と優しい言葉を掛けてくる彼女。

「いや、別に...、大丈夫。」という私の言葉が終わらないうちに、「そうだ!一緒にマッサージ行きましょうよ、私の友達がエンペラーホテルのマッサージで働いているから、彼女とても上手よ」という意外な返事に私の浅はかな読みは完全に裏をかかれた。

当時はタイ女性のメンタリティに不慣れだった事も有るが、諦めたつもりで最悪の予想をしていた時に嬉しい誤算というのだろうか。

だが往々にしてそのような驚きは相手に対する好意へと変化し、そして相手のペースに嵌まっていく前兆である。

今振返ると、あの彼女の一言がこれ以降の私と彼女の三年に渡る交際を決定付けたと断定して良いだろう。


同室で手を繋ぎあっての二時間のマッサージを終えて外に出た時には既に深夜になっており、サトーン通りの常宿へ戻るタクシーの中で二人は今まで以上に寄り添って座り、運転手の目を盗んではバードキスを繰り返した。

彼女の髪、彼女の肩、彼女の胸...全てが恋しく思われ、抱きしめているだけで幸福感に浸る事ができた。世の中全ての恋の始りは多かれ少なかれ、そうであるように...。



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プロフィール

山岳民族の雄

メビウスのポーンちゃんです。
タイの少数民族出身の43歳!!
ある日本人の援助でチェンマイ大学の日本語学科を卒業し、今はタイのチェンライで日本文学を研究しています。
日本人の旦那さんと一児の母
よろしくお願いいたします。

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