メビウスの輪


このブログでは日本人男性が描く、タイ人女性
との正解のない恋愛小説を公開しています。

どんなに傷つけあってもメゲない、日本人男性
独特の優しさと強さ(弱さも)から紡ぎ出される
愛の軌跡を追ってみましょう!

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このブログは「The Internet Archive」からデーターを復旧している『【外道の細道】『煩悩の夕暮れ』リターンズ』からデーターを提供してもらっています。オリジナルの外道の細道、及びその関連サイトとは何ら関係がございません。ご了承ください。

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第5章 ホーム ナンバー 6 PART 2

メーコック川に夕日が沈む時、第5章 ホーム ナンバー 6 PART 2(17)

もしあの頃、インターネットがあって「外道の細道」があったとしたら、私なんか皆様からイの一番に「マグロ、マグロ」の集中攻撃を受けるでしょうね。

「スティサン。ソイ12の6番の店に行って来ました。ひな壇に色白で目がパッチリの女の子発見、さっそく指名しました。名前はノイ、チェンライ出身。だけど気をつけてください。こいつは大マグロです。それに薬でラリッてます。絶対指名しないように。」てな感じですか?

だけれども、3ヶ月も経つうちに私はホームのNo.1になっていました。
アラブ人に人気があったからです。

そしてアラブ人を中心に客をとるうちに、英語も普通にしゃべれるようになっていきました。

ホームでは客がいないときは2階で待機し、客が入ると呼び鈴を鳴らされるので下へ降りてゆき、ひな壇に並びます。

ある時、私は階段を降りるとき客の顔が見える場所があるのを発見しました。
それからは客が日本人かタイ人またはじじい(18歳の娘にすれば30歳以上の男はみんなじじいです。)だとトイレに逃げ込むのです。

逆に若いアラブ人だと我先にとひな壇に並びました。
絶対に指名される自信があったのです。

でも他の子を指名されてしまい、たまたま入ってきた日本人に私が指名されてしまうこともありました。

そういう時は薬です。

仕事をしていくうちに、薬を飲んでもリポー(タイのリポビタンD)を一緒に飲めば、羞恥心がなくなるだけで眠くならなくなる事を発見したので、ホテルの部屋に入るとまずミニバーのリポーを飲みました。

「勝手に飲むな。」という顔をする日本人もいましたが、そういう時はにらみつけてやりました。
私は小学校では番長でしたので喧嘩やガン飛ばしは得意でした。



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メーコック川に夕日が沈む時、第5章 ホーム ナンバー 6 PART 2(18)

ある金曜日の夕方でした。
2階で待機しながらデンとおしゃべりをしていると、いつものように呼び鈴が鳴ります。

下に降りていくとき、ふと見ると色黒でアラブの青年のように見えたたので、そそくさとひな壇に並びました。

すると何と日本人ではないですか。
しかも、よりによって私を指名してきた。

失敗したと思い、あきらめていつものように薬を飲み、この男のもとへいきました。

彼は挨拶をし、「英語はしゃべれる?」と聞いてきたので、「勿論。日本人なんかより上手よ。」。
相手が日本人なので、私も最初から挑戦的な態度です。

私は経験から、日本人というのは下手に出るとつけ上がるけれど、横柄な態度をするとおとなしくなることを知っていたので、いつもこうしてました。

「そりゃ良かった。僕もタイへ来たばかりだし、こういう店に来るのも初めてだし、言葉が通じなかったらどうしようと思ってたんだ。僕の名はケンジ、よろしく。」といって握手を求めてきました。
いつもの日本人と勝手が違う。

店の前のタクシーを拾い、乗り込むとケンジは「仕事が終わったばかりで、お腹空いちゃったんだけど、どこかタイ料理のおいしいレストラン知らない?」

えっ、日本人が私を食事に?
こんなこと初めてだったので困ってしまい、まさかいつも私が使っているスティサン通りの食堂に連れていくわけにもいかないし、アラブ人に連れていかれたアラブ料理の店以外、私はレストランというものを知りませんでした。

しかたなく運転手にタイ語で「このお客、タイ料理が食べたいって言ってるから、どっか適当な所へ行って。」途中でリポーを買うことも付け加えました。

ラチャダー通り沿いのオープンエアーのシーフードレストランに入り、まず私はリポーを飲み干しました。
ケンジは「日本人てセックスする前にリポビタンとか飲むんだよね。君もそうなの?」
ああ、この人、何か誤解してる。

「ええ、そうよ。頑張りましょうね。」
今日の私は何かおかしい。
この男のせい?

彼とは色々と話をしました。
日本人とまともな会話をするのはこれが初めてです。

彼は日本のブレーキ会社から派遣された技術者で、3ヶ月契約でこちらの会社のタイ人社員の技術研修に来ていました。
独身で25歳です。

故郷新潟の雪の話とか、私が今まで聞いたことのないような面白い話をしてくれました。
私達はすっかりうちとけ、そのあとボーリング場へ行きました。

「もし私が普通の女の子で彼氏が出来たら週末はこんな感じだろうな。」
そんなことを考えながら、本当に楽しい時間を過ごしました。



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メーコック川に夕日が沈む時、第5章 ホーム ナンバー 6 PART 2(19)

彼の社員寮に行くわけにもいかず、ホテルへ行くことになりました。
高いホテルでは彼がかわいそうだし、連れこみでは日本人は嫌がるだろうし、私は彼をサパンクワイのミドーホテルに連れていきました。

私の名前でチェックインします。
こうすると日本人がするよりずっと安く泊まれるのです。

彼は部屋に入っても、他の日本人のようにすぐに私の体に手をかけてこようとせず、ビールを飲みながら、「僕、あさってまで休みなんだけど明日も君と一緒していいかな?」。

「オブ コース」
私はボスの驚く顔を想像しながらホームへ電話をかけました。

「あっ、ノイか、また日本人とトラブルか?」

「マイ チャイ。私明日のブッキングを取ったから明日は帰らないよ。」

「えっ、あの日本人とか?信じられないな。お前もやればできるじゃないか」

私はさっきリポーを飲んだ理由を話し、薬を飲まないと仕事が出来ないということを彼に正直に告げました。
彼は「じゃあ今日のサービスも期待できないっていうことだね」と言って笑っていました。

私は別々にシャワーを浴び、彼とベッドに入りました。
普段はマグロの私ですが、この時は私の乳首を彼の口元に持っていってあげました。

彼はうれしそうにしゃぶっていました。
これが私にできる限界です。

セックスはと言えば、やはり日本人でした。
あそこを舐めてきました。

別れ際、彼は私に「来週も会ってくれるかい?」と言いました。

私が「私、こう見えても結構売れっ子だから金曜日の朝10時にホームに電話をかけてブッキングして。そうすれば大丈夫だから。私の番号は139番。ノイよ。」日本人はこういうところはきっちりしています。

次の金曜日、朝10時きっかりに電話をくれて私をブッキングし、約束通り午後6時きっかりに私を迎えに来てくれました。



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メーコック川に夕日が沈む時、第5章 ホーム ナンバー 6 PART 2(20)

こうして、ケンジはこの後3ヶ月の間、週末の2泊3日でずっと私をブッキングしてくれました。
一度だけアラブ人に10日間ブッキングされたとき以外は。

きっと彼は怒って別の女に乗り換えたのだろうと思っていたのですが、次の週、「先週は寂しかったよ。」と言って私を連れに来てくれました。

彼のように、朝電話をくれて夜迎えにきてくれると、こちらとしても大変助かるのです。
その日がフリーになるから。

約束の時間までにホームへ帰ればいいのです。

ですから、金曜日の昼間はいつもメリーキングデパートへ行き、彼からもらったチップの一部で彼の2日分の下着と靴下を買って、ケンジが来るのを待つという日課でした。
薬もケンジなら必要なしでした。

最初はたくさんチップをくれたケンジですが、段々と少なくなっていきました。

「私を毎週買ってくれて、お金大丈夫なの?」と聞くと、「うん。ちょっと苦しいかな。でも大丈夫。」

しかし、私はケンジのことを考え、泊まるホテルもエリザベス、リバティーとランクを下げていきました。
ケンジは「ありがとう。」と言ってくれましたが、リバティーは顔見知りや客のアラブ人がウジャウジャいたので、顔を隠して歩くのが辛かった。

昼間のデートもウィークエンドマーケットをうろつくとか、食事も屋台ですますとか、とにかく彼に負担のかからないように気を使いました。

ホテルに帰ればケンジがシャワーを浴びている間に脱いだ服をきちんとたたみ、タオルを用意して待ちました。
朝は私が用意した下着を彼に差し出しました。

これが毎週私を買ってくれて、恋人として扱ってくれるケンジに対するできる限りの私からの心遣いでした。
彼がセックスで何を求めているかも分かってました。

でも、口を使ったり、相手の性器に直接手を触れることがどうしても出来なかったのです。

3ヶ月が過ぎ、いよいよケンジも日本に帰ることになりました。
最後の夜も彼は私を買ってくれました。

その夜は寝ずに何度も私を求めてきました。
他の客だったら「もういいかげんにして。」と言って蹴りをいれてやるのですが、ケンジは特別です。
朝まで寝ませんでした。

TG640で帰るケンジを空港まで見送りました。
ケンジは「当然、君が空港まで来てくれると思って、会社の連中は断ったんだけど、本当に来てくれて助かったよ。やっぱり一人じゃ寂しいもんね。」そして「ごめん、君にうそついたまま別れるのは心苦しいから本当のことを言うけど、僕25歳じゃなくて32歳なんだ。」といってパスポートを差し出しました。

「それに僕、日本に妻と子供がいるんだよね。」

私は別れ際にファーストキスを彼にあげる決心をしてたのですが、やめました。
ボスの言葉、「客の言うことは一切信用するな。」



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プロフィール

山岳民族の雄

メビウスのポーンちゃんです。
タイの少数民族出身の43歳!!
ある日本人の援助でチェンマイ大学の日本語学科を卒業し、今はタイのチェンライで日本文学を研究しています。
日本人の旦那さんと一児の母
よろしくお願いいたします。

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