メビウスの輪


このブログでは日本人男性が描く、タイ人女性
との正解のない恋愛小説を公開しています。

どんなに傷つけあってもメゲない、日本人男性
独特の優しさと強さ(弱さも)から紡ぎ出される
愛の軌跡を追ってみましょう!

google_translate
このブログは「The Internet Archive」からデーターを復旧している『【外道の細道】『煩悩の夕暮れ』リターンズ』からデーターを提供してもらっています。オリジナルの外道の細道、及びその関連サイトとは何ら関係がございません。ご了承ください。

「第1話から順番に読みたい」って人は、このメッセージボード右の「タイトル別アーカイブ」ってところから読んでもらえると、昇順(古い記事順)になっているので、読みやすいかも。試して見てね!

epubファイル配信開始!
スマホ・タブレット
で外道の細道を読むなら、「epubファイル配信」のバナーをクリック!!

第五話

Neguro通信 ~懲りないオヤジがいく!~、第五話 柳の下にいつも泥鰌はいない 前編(14)

自然に目が覚め時計を見遣ると、時刻は既に昼近くになろうとしていた。
サイドテーブルに放り投げておいたタバコに、寝ぼけ眼で手を伸ばし、火を付けて一服。

ふと気が付くと、傍らでは、まだ彼女があどけない顔で寝入っている。
昨晩は『Riva‘s(クラブ・ディスコ欄参照)』で、友人から彼女を紹介してもらい、飲んでいるうちに意気投合した形でホテルへなだれ込んだ、という訳だ。

結構、飲んだ所為か身体がだるく感じる。
目を覚ます意味合いも込めて、タバコを深く吸い込んで、ゆっくりと煙を吐き出す。

確か、12時頃にはホテルへ戻ったと思うのだが、なにせテキーラやら、バーボンやらをちゃんぽんで飲んでいたのでしこたま酔っていた。

従って、彼女を抱いた後も泥のように眠り込んでしまい、いつ頃寝たのか全く覚えていなかった。
その上、彼女が未だ横で寝ている事も実際意外だった。

おそらくは、日も昇らないうちから起こされ、「渋滞する前に変えるから…」とお小遣いを無心される、というありがちなパターンではなく、まるで自分の家で寝ているかのように、無防備で眠りこけている。

ぐっすり寝入っている彼女を起こすのは悪い気がしたが、そうは言っても、昨晩から何も食べてないので腹が減っている事に気が付き、取り敢えず彼女を起こす事に決めた。

タバコをもみ消して、彼女の方に向き直り、肩を掴んで揺り動かす。

「おい、起きろよ。もう昼近くだぞ。お前家に帰らなくてもいいのか?」

「うっうーん。あぁ、おはよう。んー大丈夫。別に何も予定無いから。」

「まあ俺も夕方から用事が有るけど、それまでは暇だから。どうするメシでも食いに行くか?」

「うーん、何でもいい。それより…」

と言って、半身を起こしていた私の身体にしな垂れかかるようにしてきた彼女が、キスを求めて来たのに呼応するように、私も彼女の身体に手を回し、キスをしながら愛撫をしていた手が、たまたま彼女の部分に触れたのが合図となったようで、彼女はまたその身体をこちらへと深く沈めてきた…。



にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 恋するサラリーマンへ    
気に入ってもらえたら、ポチッとお願いいたします。みなさんの優しさが更新の励みです!!
epubファイルバナー_566_45

Neguro通信 ~懲りないオヤジがいく!~、第五話 柳の下にいつも泥鰌はいない 前編(15)

改めて、お互いを求め合ったのが終わった時には、既に午後1時を廻っていた。
手早くシャワーを浴びて、ホテルの中のタイ・レストランへと急ぐ。

3月末とはいえ、バンコックの日射しは既に暑く、少し外を歩くだけでも汗が噴き出してくる。
ひんやりと冷房の効いたレストランに入ってみると、時間も時間なので、食事を摂る客の数もまばらである。

日本人家族が一組と、白人のビジネスマンらしき組み合わせが二組ほど。

カップルはどうやら我々だけなので、自分がスーツを着ているとはいえ、自然と他の客からの視線が、一瞬我々に対し突き刺さる。

テーブルが置かれている室内は、周囲が殆どガラス張りになっており、レストランの周りに作られている人工の池が良く見渡せる。

「ほら、魚が泳いでるよ」

彼女が指差す足元のガラスの先の池には、体長5~10センチ位の魚達が、蓮の葉陰に見え隠れするように泳いでいる。

あたかも、バンコクの午後の暑い日射しから避けるように、至極ゆっくりと。

“なんだか時間がゆっくり流れている”そう思えた、タイらしい一瞬だった。

料理の注文は彼女に任せ、一通りオーダーが通った所で彼女に聞いてみる。

「本当に帰らなくても構わないのか?って言っても、もう一緒に食事してるもんな」

「大丈夫。貴方の用事は何時から?」

「うん、ああ適当なんだけど。取り敢えず、小一時間ほど買い物済ませてからだな」

「付いていってもいい?嫌なら直ぐ帰るけど。。。」

「ああ、構わんよ。そうだ、薬も買いたいから、ついでだから通訳してくれない?」
というような会話があって、食事の後で我々は、タクシーでタニヤのスリウォン通り側へと向かった。



にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 恋するサラリーマンへ    
気に入ってもらえたら、ポチッとお願いいたします。みなさんの優しさが更新の励みです!!
epubファイルバナー_566_45

Neguro通信 ~懲りないオヤジがいく!~、第五話 柳の下にいつも泥鰌はいない 前編(16)

必要なものを買い込み、自分の約束の時間まで、モンティエン・ホテルの入り口近くにある、スターバックス・コーヒーで時間を潰す事にした。

彼女が不意に席を立ち、ちょっと待っててと言い残して外に出て行く。おおかたどこぞのハゲにでも電話を入れるのだろう、と思いコーヒーを飲んで待つ事しばし、彼女が戻ってきた。

席に座るなり、はいこれ、といって手渡された白いビニール袋の中には、すっかり自分で買う事を忘れていた塗り薬と、痛み止めらしき錠剤が。

あなたが買うって言ってたから、今そこの薬局で買ってきた、という。ありがとうといいながら代金を渡そうと思い、ポケットをまさぐりながら幾らだった?と聞いても首を横に振るだけで、値段を言おうとしない彼女。

私は苦笑いしながらも、久々にタイの女性の優しい部分に触れられて、何か爽やかな気持ちになった。

「今日は仕事何時ごろ終わるの?またホテルに行っても良い?」

昔これに似たシチュエーションがあったような、無かったような。。。

「いいよ、仕事が終わったら電話してあげるから。今から帰って少し寝るんだろ」

「うん、わからない。寝られないかもしれないし。。。」

「遅くとも12時頃には一区切り付くと思うから、電話入れてあげるよ」

「わかった、待ってるね」

彼女を先にタクシーに乗せて、自分も別のタクシーに乗り込んだ後、“何やってんだ、俺は”そう一人考えていた。

懲りないおやぢの面目躍如である。

(“中編”に続く)



にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 恋するサラリーマンへ    
気に入ってもらえたら、ポチッとお願いいたします。みなさんの優しさが更新の励みです!!
epubファイルバナー_566_45
プロフィール

山岳民族の雄

メビウスのポーンちゃんです。
タイの少数民族出身の43歳!!
ある日本人の援助でチェンマイ大学の日本語学科を卒業し、今はタイのチェンライで日本文学を研究しています。
日本人の旦那さんと一児の母
よろしくお願いいたします。

ブログランキング
最新コメント
ブログ村ランキング
タイ王国ってこんなところ
チェンライの地図
チェンライのお天気
タイ北部(ヌア地方)のご紹介
My Chiang Mai ツイッターですtwitter


時々チェンライのことも呟いてくれます。よかったら、フォローしてあげてね!
Google translate
アクセスカウンター    (ユニークユーザー数)
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

アクセスカウンター     (アクセス数)
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

タイトル別アーカイブ
記事検索
ブログ村とブログランキングのボタン
気に入ってもらえたら、ポチッとお願いいたします。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ

にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 恋するサラリーマンへ










みなさんの優しさが更新の励みです!!
最新記事
外道の細道を電子書籍で読む
外道図書館バナー
タグ絞り込み検索
タグクラウド
QRコード
QRコード
こんなもの読むな!!
トップのハートマーク
【外道の細道】『煩悩の夕暮れ』リターンズ


データーを提供してもらっているから、ここに載せるけれど こんな下品なもの絶対に読むな(怒)(怒)(怒)!!!
読者登録