メビウスの輪


このブログでは日本人男性が描く、タイ人女性
との正解のない恋愛小説を公開しています。

どんなに傷つけあってもメゲない、日本人男性
独特の優しさと強さ(弱さも)から紡ぎ出される
愛の軌跡を追ってみましょう!

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2001年9月6日(前編) セイからの内線で目が覚めた

【サムのタイ日記】2001年9月6日 前編 セイからの内線で目が覚めた(1)

やはり、今日も、セイからの内線で目が覚めた。

セイの話によると、イマケンの部屋に電話しても、出てこないとの事だったので、2人で食事を済ませて、部屋へ戻った。

イマケンの部屋へ起こしに行くと、イマケンはあっさり出てきて、部屋にはナムちゃんがいた。

イマケンに事情を聞くために、部屋へ呼んだのだが、ナムちゃんがいるので来れないから、後で来る事になった。

しばらく、セイに昨日話をして、今日どうするかを話していると、イマケンが訪ねてきた。

イマケンの話によると、ナムちゃんは、昨日夜から、ずっと、イマケンと一緒にいたらしい。

しかし、昨日の晩、ついに何故キスマークが付いたのか、本当の事を白状させられたとの事。

どうやら、もう、言い訳が聞かない状態になって白状した。

その言い訳が聞かない状況と言うのが、レインボウのMちゃんの忘れ物でそれがなんと・・・・SEXの後に使う洗浄用のローションと言うから大笑いだ!

そのローションを見つかって、まさか、オカマがここに来たとも言えず、Mちゃんのことを白状したらしい(自業自得としか言いようが無い)。

それでも、一晩かかってナムちゃんに許しを得たらしいが、かなりイマケンは参っていたw
そして、日本に彼女がいることも告げたらしい・・・

それでも、ナムちゃんは許してくれたらしく、今日1日、俺達と一緒にいたいと申し出てきたと言って、ナムちゃんを俺の部屋に呼んでいいかと言ってきた。

もちろん、俺は了承して、イマケンが彼女を呼びに行った。

ナムちゃんが来て、彼女の話を聞くと、どうも、彼女はイマケンと2人きりよりも、俺達みんなといたいと言ってきた。

これには、俺も戸惑った・・・俺達がタイにいる時間は、後、実質2日間しかない。
明後日の朝には、飛行機に乗らなければならないのだ。

そんな時は、普通2人でいたいのではないのだろうか?

さらに、彼女は、今日、仕事をバックレルとまで言っていた。

ならば、なおさら、その貴重な時間を、2人で過ごしたいのではないだろうか?

セイに相談すると、セイはどちらでもいいですけど・・・と言って、イマケンを見る。
ナムちゃんは、一生懸命、4人で遊びに行きたいと訴えてくる。

イマケンに確認すると、
イマケン「俺はどちらでもいいですよ、サムさんたちの好きにして下さい」

ナム「一緒に遊びに行こうよ、みんなで遊べば面白いよ」

サム「イマケンそれで良いのか?お前、普通、こんな時は2人っきりでいたいもんだろ?本当に良いのか?」

イマケン「本当は俺も2人がいいんですけど、ナムちゃんが・・・・」

サム「分かった、ナムちゃん、イマケンと2人っきりで、いてあげてくれ、やっぱり、俺達は邪魔者だからね、2人で楽しんでくるのが一番だよ」

ナム「NO!私は4人でいる方が楽しい!一緒に行こう!」

サム「だめだ、イマケンと2人で、MBKのボーリングに行くんだろ。イマケンもそれを望んでいるし、俺達は別に用事があるんだ」
と言って、ナムちゃんを諭すが、彼女はなかなか納得しなかった。

しかし、俺達は、別に買い物があると、断固押切って2人を追い出した。



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【サムのタイ日記】2001年9月6日 前編 セイからの内線で目が覚めた(2)

セイと2人になって、今のナムちゃんの様子を話し合ったが、どうにも、合点がいかなかった。

普通は、2人でいたいもんなのではないのだろうか?
俺達と一緒にいると、何が違うのだろうか?

もちろん、結論や納得に行く説明などつかずに、2人でMBKへヤンジャンとチャンピオンを買いに出かけて、途中でスターバックスのカフェで時間をつぶした後に、部屋に戻った。

しばらくすると、イマケンから内線が、あり又もやナムちゃんが、俺達と話したいと言ってきた。
少し考えたが、まあ、先ほどの疑問も残る事だし、良いだろうと思って部屋に招いた。

2人は、どうやら一緒にMBKに行って、お互いにプレゼント交換をしたらしい。
しばらく、他愛も無い話をしていたが、ふと思いついて、先ほどの疑問を聞き出そうと思った。

もちろん、いきなり聞くほど、俺はバカじゃない。

サム「ナムちゃん、こいつのどこがいいんだ?(イマケンの事)こいつは浮気ものだし(人の事いえんけどね)、嘘つきだし、バカだよ」

ナム「そう!イマケンは浮気者だし、嘘つきよ!今日だって一緒に歩いていても、とっても恥ずかしかった、私がつけたキスマークじゃないのに、周りの人からじろじろ見られて、本当に恥ずかしかった」

イマケン「スイマセン・・・・」w

サム「本当だよな!まったくバカが!ナムちゃん、セイにすれば良かったのにw セイなら、今のところ日本人の彼女もいないし、セイの方がよっぽど良いぞ」

ナム「うーん、でもね、私はイマケンが好きなの」

いい事言うじゃないか、俺は思わず心の中で、「イマケン良かったな!こんな子と巡り合えて」と、本当に思ってしまった。

しかしここで、一悶着がありました。

ナム「でも、サムさんたちも、最初にあんな嘘つくんだもん・・・・」

ナム「みんな、彼女いないって言ってたじゃない、それなのにイマケン彼女いるし」

サム「それについてはゴメンね。俺とセイはいないんだけど、イマケンにだけがいるって言えなくてさ、それに、ナムちゃんが、イマケンのこと気に入ってるみたいだったから、言えなかったんだよ、ゴメンね」

ナム「いいの、でも、私はイマケンに巡り合うことが出来て良かったわ」

サム「でもさ、イマケン、こういう時は嘘をつくなら、つき通した方がよかったんじゃないか?」

イマケン「そうですか?彼女に嘘をつくのが辛かったんですよ」

サム「イマケン・・・・お前の言ってる事は、日本でなら正しいと思うよ、でも、ここはタイなんだ!ここでお前が嘘をつき通せば、彼女は、お前の思い出を、幸せなまま持てたかも知れないんだぞ、それに、どのみち、おまえとは後2日しか一緒にいられないんだ。余計に彼女を悲しませる必要は無かっただろ」

サム「お前は辛いかも知れないけど、つき通すべきじゃないのか?お前は彼女に真実を告げる事によって、楽になるための自己満足だろ!彼女は悲しむんだぞ!」

サム「その辺分かってんのか?、本当の事を言うことが、相手に対する誠意じゃないぞ!本当に誠意があるなら最初から嘘つくなよ!そして、ついた嘘はつき通せ!それが相手に対する思いやりだろ」
と、声を荒げてしまいました。

(これについては色々な考えがあると思いますが、俺はこれが正しいと思います。ついた嘘を正直に話すのは俺にはただの自己満足にしか思えません。彼女に対する後ろめたさを持ちながらも、嘘をつき続ける方がよほど辛いです。特に相手が本当に好きな場合は・・・でも楽な道を選ぶのは誰でもできます。しかし、それで相手に心の負担をかけるのは思いやりとは思えませんでした)(ただし、お前自身はどうなんだ?という突っ込みは・・・・却下です)

俺が声を荒げてイマケンを攻めると、ナムちゃんが立ち上がって、イマケンをかばいます。

ナム「やめて!イマケンを攻めないで、私はいいの・・・だから怒らないで」

サム「だめだ!こいつは思いやりの心が無さ過ぎる、俺はそれを怒ってるんだ」

ナム「いいの・・・イマケンには彼女がいる、それはしょうがない事。私がガマンして、失恋に耐えれば済む事。イマケンに、彼女と別れてなんて言えない。だって別れたら彼女が悲しむ。それは彼女がかわいそう」

サム「そんな事は関係無い!好きという気持ちは、与えられる物じゃなくて、奪う事もあるんだ、ナムちゃんはイマケンと結婚したいとか考えないのか?」

ナム「私はイマケンが好き!でも私はタイ人なの。日本人は日本人と、そしてタイ人はタイ人と結婚するのが一番なの」

ナム「ママは最近うるさいの、早くタイ人と結婚しろって。それが一番良いのよ・・・」

サム「本当にそれで良いのか?それが君の望む事なのか?正直に言えよ!ゴラァ!」
と、セイが日本人町で買って来た、巨大扇子を肩に担ぎ「ファイナルアンサー?」(みのも○た調で)と迫ったw

さきほど、別の件で、彼女をこの扇子で、散々ファイナルアンサーごっこで脅していたので(軽く叩いた)、ナムは焦って本音を吐いた。

ナム「分かった!言う言う!だから止めてw」

ナム「本当はイマケンが恋しいよ・・・イマケンと結婚する夢もみた・・・その中で、イマケンは毎日仕事に行くの、私は家で洗濯や掃除をして、イマケンの帰りを待つの。そして、料理もするんだけど、イマケンの口には合わなくて、毎日イマケンは辛い辛いって言うの・・・そんな事も考えたわ!」

ナム「でも、それは無理な事なの・・・それにイマケンの日本人の彼女も悲しむ、だからそれは夢なの・・・かなう事がない夢なの・・・」

俺も、セイも、そして、おそらく、イマケンも、これが彼女の本音だと思った、そして、彼女の言葉には返す言葉が無かった。



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【サムのタイ日記】2001年9月6日 前編 セイからの内線で目が覚めた(3)

しばしの沈黙の後、
ナム「今日の夜はみんなで一緒にいましょう、あなた達といるととても楽しいわ、だから4人で遊びに行こうよ」

サム「だめだ、俺は彼女と約束があるし、セイも用事があるからね」

ナム「なんで!一緒にいてよ!いいじゃない」

サム「逆になぜ俺達といたいんだ?2人で想い出を作ればいいじゃないか」

ナム「だめ!こんな気持ちじゃ、悲しい思い出にしかならない。その想い出を思い出すたびに寂しくなる。でも、みんなといれば、それは、多分楽しい想い出になる。だからお願い!」

サム「だめだ!たとえ、悲しい想い出になったとしても、それは良い想い出だ。マイナスじゃなくて、プラスになる想い出だと思え!イマケンだってそれを望んでいるし、俺もそうだ。だからだめ」
と言って、俺は取り合わなかった。

しかし、彼女はまだ俺達と話がしたいらしくて、しばらく話をしていた。

その中で面白かったのが、彼女はなんと、ムエタイをやっている事だった。

今は怪我をして、休んでいるのだが、本格的に習っているとこと、エクササイズではなく本当にやってると。
面白がって、サムも、ムエタイではなく、キックやってたよと告げると、勝負したいと言ってきた。

(サムは高校の時に、2年間、キックボクシングを近くのジムで習ってた、ムエタイではなく、マーシャルアーツ系なので投げもある)

しかし、もちろん、パンチを入れるわけにもいかんだろうと言うと、「構わない、先生に殴られて、顔にアザができたこともあるぐらいだから、本気で勝負したいと」

もう、彼女は、やる気マンマンで、ファイティングポーズを取ってる。

おいおい、マジかよ・・・と思いつつ、こちらもファイティングポーズをとると、殴りかかってきた

なるほど、構えはさまになってるし、パンチのスピードも、女の子とは思えないほどだが、いかんせん腰の入ったパンチでもないし、肩もきちんと回ってない。

要するに、手打ちパンチだが、当ったら、やはり、それなりに痛いだろうな・・・
と考えながら防御するが、こちらも防御オンリーは苦しい、さっさと終わらせるべきだろうと思い、一気に懐に飛びこんで肩を押さえて、膝蹴りを軽く脇に入れて(入れるといっても触った程度です)

「無理だって・・やめときな」と言っても、その場から、パンチを打たれた。

さすがに、この至近距離からのパンチはかわせない(なんせ膝蹴りを当ててる状態なので片足)
首を捻ってかわそうとするも、横あごにHit!

慌てて、身体を離して彼女に、「ずるいよ、俺は攻撃できないじゃん」と文句を言うと、「かまわない、かかってきなさい」とか言ってる。

そんな事言っても、相手は女の子・・・・しかもイマケンの彼女だし・・・・と言うことで、実力の違いを分からせるのが一番と思い、あることを考えた。

「いいかい?ナナちゃん。もし俺が攻撃するとどうなるか分かってる?当ったら痛いじゃ済まないよ」と言って、枕を2つ重ねて持たせた。

そして、踏ん張るように言って、左の回し蹴りを、そこへ叩きこんだ。

鈍い音がして、彼女の持っていた枕の一つが、彼女の手から落ちた。

この時の蹴りは、ほとんど手加減抜きで蹴ったので、それなりの威力があったようで、彼女もびっくりするかと思ったのだが、面白がって自分もすると言い出した。

まあ、これなら殴り合うよりも良いだろうと思い、枕を持って構えた。

しかし、彼女は蹴って来れない・・・なぜか?

彼女が立っている場所は、ちょうど、ベットとベットの間で、蹴りが出せないと言ってきた。

しかし、本当の回し蹴りは、この程度なら、問題なく蹴れると言って、蹴り方を教えた。

簡単に書くと、足を上げるときは、膝を曲げた状態のまま上げて、軸足を捻って、蹴る瞬間に膝を伸ばすのだ。

こうすると、両脇に障害物があっても関係無く蹴れる。
そして、この方が威力があるのだ。

そして、見本を見せるために、位置を交代して、蹴って見せると、彼女は喜んで、自分もすると言ってきた。
そのため、位置を再度入れ替わって、枕を構えた。

彼女は、何度か先ほど俺が教えたことを、確認するように、真似た後、思い切って蹴ってきた。
まあ、慣れない蹴り方なので、それほどの威力ではなかったが、それでも上手く蹴れた。

俺が上手だったよ、と誉めると、満足そうに笑った。
おかげで、勝負の事など、すっかり忘れたようで、その後もしばらく雑談した。

雑談をしていると、又もや、今日4人で遊びたいと言ってきたが、俺がダメだと答えると、
ナナ「何故だめなのか?イマケンと一緒に、自分の店にマッサージに行って欲しい」

ナナ「私は今日お店をサボった、あなた達が一緒にお店に行ってくれれば、私は怒られないで済むの」

ナナ「私(達)は仕事が欲しいの!」

サム「ならば、イマケンだけを連れて行けば良い、それに俺は夜は約束があるからダメだ」

しばしの沈黙の後、急にママ(実母)に、電話をしないといけないと言ってきた。

そして、部屋の電話を使って、ママに電話をしていた(ママは最初にお店に行った時に、俺の担当をしてくれたおばさんらしい)。

しばらく、タイ語で話をしていたため、内容は分からなかったが、どうやら怒られたらしい。

そして、これから、お店に戻らなければならないと告げて、俺達と分かれて部屋を出ていった(イマケンと一緒に)。

彼女が出ていった後、俺はしばらく先ほどの言葉を考えていた。

彼女が言った、「私(達)は仕事が欲しいの!」と言う言葉をだ。

あれが彼女の本音なのではないだろうか?

イマケンを好きだという気持ちに、偽りがあるかどうかはともかくとして、少なくとも、彼女が俺達(セイとサム)と、一緒に居たいという理由は、それなのではなかろうか・・・・

この時点では、なんとも言いようが無かった、そして、彼女の一言の意味を、推察できる材料は、あまり無かった。

いや、俺達とのことなど、どうでも良いのだが、イマケンに対するものはどうなのだろう・・・

この一言が、俺に対して、漠然とした不安を投げかけたのは事実だった。

イマケンが戻ってきて、彼女がお店に戻った事を俺達に告げると、今晩の予定を決めるミーティングが始まった。

俺はディーと約束しているので、また、20:00にはキングスに行かなければならない。

そして、セイとイマケンは買い物がしたいので、パッポンのマーケットに行きたいと言ってきた。

そこで、マーケットの入り口まで俺が案内して、そこで分かれることが決まった。

ナナちゃんは、どうやら、後でイマケンの部屋に来る事になってるらしいので、一緒に店には行けないとのこと。

セイは昨日ぼられたので、もうこりごりだそうだ。

セイと2人で話がしたかったので、2人で夕食を取りに、駐車場にあるビアガーデンへと向かった。

どうも、イマケンはこちらの食べ物があわず、食事を余り取らないようだった。

そこで、先ほど俺が考えたことを、一通りセイに話してみたが、セイもよく解らんとしか言いようがないようだった(この時、実はディーと食事の約束をしていたので、軽くしか食べなかったのだが・・・)。



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【サムのタイ日記】2001年9月7日 前編 今日が実質的な最終日だ(2)

まだ、約束の時間までは、1時間近くあったので、パッポンのフットマッサージに行こうと思い、うろちょろするとまたもや別の男登場。

しきりに、マッサー、マッサー言って来るが、俺達はフットマッサーに行くと言うと、俺について来いとか抜かす。

もちろん、フットマッサーに行くのに、ついていく必要もないので、俺達はいきつけの店があるから、要らないと断ると、ずっと、俺達の後をつけてくる。

しょうがないので、近くのビルの、2階にあるフットマッサーの店に入ろうと、ビルの中に入ったのだが・・・
1階で張ってやんの・・・凄い根性だ。

結局、まあ、そのままで良いだろうと、その店でフットマッサーを受けて時間になった。
ここで、セイと分かれて、ディーの待つ店までやってきた。

ディーは、まるで、呼びこみのように、店の前の手すりに持たれて、俺を待っていた。
俺を見つけると、いつもの可愛い笑顔で、俺を迎えてくれて、手を取って店の中へ入った。

店は、当然まだやっておらず、掃除の最中らしく、男のスタッフが何人かで掃除をしていた。

すると、奥から、俺がチケットを買った(昨日のお姉さん?)スタッフが出てきて、挨拶してきた。

ディーに、小声で、俺が昨日チケットを頼んだのは、この人だよと言うと、紹介してくれて、彼女は彼女達(女性スタッフ)を管理する、マネージャーだと言われた。

ゲゲ!やばいじゃんと思ってると、何やら、ディーはタイ語で彼女に言って、奥へ行ってしまった。

マネージャーと2人になると、とりあえず、今日彼女をペイバーすることを告げて、600B渡すと、
マネージャー「今日もあの子をペイバーするの?」

サム「うん、俺はあの子が好きだからね」

マネージャー「ふーん・・・あの子のフェーンになるの?」

サム「それは無理だろ・・・俺は旅行者だから、いつもタイに来れるわけじゃない」

マネージャー「そう・・・でもあの子は良い子よ、私が保証する」

サム「ありがとう、俺もそう思うよ、彼女はとても良い子だ、ハートがね」

マネージャー「そうね、彼女は、たぶん、あなたの事がとても好きみたいよ、周りの子に、あなたが何をしてくれて、何を言ったか話してたわ」

マネージャー「昨日の事を見ていても、あなたが彼女を大切に思ってることがわかるわ」

サム「ああ・・・それついては問題にしないで欲しいんだ、彼女には少しづつ、チケットを使うように言ってあるけど、見逃して欲しいんだ」

マネージャー「しょうがないわね、本当は貰った、チケットは2日以内に取り替えないとダメなのよ」

マネージャー「でも、あの子はなかなかコーラも奢ってもらえないの、たまに日本人で、気前の良い人が来た時におこぼれで貰える程度だから」(そりゃ、お前らのコーラ攻撃でボラれてんだろ)

サム「だから、お願いだから、見逃してくれ!この通り!」
と言って、思わず日本でするみたいに拝んでしまったw

マネージャーは大笑いしながら、「しょうかないわね」と言って、俺のホッペをつねりやがったので、彼女の手を取って、ありがとうと言いながら、手の甲にキスをしたら叩かれた。

しかし、彼女は笑いながらも、「大丈夫、私に任せて」と言ってくれたので、安心した。
ディーは俺達が笑ってるときに、戻ってきて、マネージャーに何やらサインを頼んでた。

サインが済むと、ディーにカードを返して、彼女をよろしくねと言って、握手して席を立った。

ディーが持ってきたのは、タイムカードで、今日の日付のところに、何やらサインと文字が書いてあるが、タイ語なので、当然読めん・・・

ディーはタイムカードの説明をしてくれて、帰りの時間が刻印してあるのは、ペイバーされてないからだと言ってきた。

なるほど、俺がペイバーした日は、帰りの時刻の打刻がされてなくて、他の日付は、全部返りの時刻が打刻されている。

俺が見たタイムカードは、両面になっており、片面で1ヶ月分だった。
彼女が休んだ日以外は、全て、帰りの時刻が2:00過ぎに打刻されていた。
そして来てる時間は、ほとんど4:00前後だった。

そして、彼女はもう1枚のタイムカードを持ってきており、それが前回の分だった。
両方とも、きれいに打刻が並んでいる。

ディー「あなたにこの時間に来てもらったのは、これを見せたかったの」

ディー「私がペイバーされないことを、あなたに信じてもらいたかった」

ディー「たぶん、あなたは私を信じてくれないと思ってる・・・だからこの時間に来てもらったの、ゴメンナサイ」

サム「そうか・・・ありがとう、君は優しい子だね」
と言って、頭を撫で撫でしてあると、ディーは椅子に座ってる俺に持たれかかりながら、

ディー「ありがとう?なんで?」

サム「君が、俺の心配を取り除いてくれたことに対しての、感謝だよ」

サム「たしかに、俺は君の言ってたことを信じていなかった・・・ごめんね」

サム「だって、パッポンでペイバーされないで、やっていけるわけないだろうと思っていた」

ディー「私の契約は時給制なの、だから来てる時間も早いでしょ、この時間から来てるスタッフは少ないわ」

ディー「掃除もするし、ノートもつけるの、でもこうすればたくさん働けるから、なんとかやっていけるのよ」

ディー「もちろん、ペイバーされたり、コーラを奢ってもらえれば良いのだけど、私は好きな人じゃないとダメなの」

サム「じゃあ、俺がペイバーOKってことは、俺のこと好きなのか?」
ディーは、それを言うのはずるいと言いながら、俺の口にキスしてきた。

周りのスタッフから冷やかされたが、その答えは、俺が満足できる物だった。

店を出ると、まずは昨日思いついた、賭けを実行することにした。
サム「ディー今日はどうしたい?でも、友達の誕生日に行くんだから、遅くまではだめだろう」

サム「何時ごろ行くつもりなんだ?」

ディー「アップトゥユー」(おいおい)

サム「それじゃだめだろ・・・何時に待ち合わせしてるんだ?」

ディー「待ち合わせじゃなくて、彼女の家に行く事になってるの」

ディー「今日の日付が変わる前なら、何時でもあなたに任せるわ」

サム「そうか・・・実は最近こっちに来てから、寝る時間が少なくて、凄く眠いんだ」

サム「このまま、ホテルに戻っていいか?」

サム「最後だから、君とゆっくり過ごしたいんだ」

ディー「構わないわよ、そうしましょう」
と言って、俺達はホテルへ戻った。

ホテルに戻って、ベットでイチャイチャしながら、彼女に言ってみた。

サム「さっきも言ったけど、俺本当に眠いんだ、もし、このまま寝てしまったら、そこの机に財布があるから、好きなだけ、お金を取って帰って良いよ」

サム「その方が、別れる辛さが減るからさ」

ディー「なんでそんな事言うの!」

サム「いや、本当に眠いんだよ・・・そして、起きた時に君が居ない方が、俺には辛くないんだ、ゴメンね・・・」
とか言いながら、しばらく、会話しているうちに、本当に眠くなってきてしまった。

ここは、狸寝入りするつもりもなく、本当に寝るつもりだった。

こうすれば、彼女はおそらく黙って帰るだろう、そして別れる辛さもないだろう・・・これでいいんだ・・・



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プロフィール

山岳民族の雄

メビウスのポーンちゃんです。
タイの少数民族出身の43歳!!
ある日本人の援助でチェンマイ大学の日本語学科を卒業し、今はタイのチェンライで日本文学を研究しています。
日本人の旦那さんと一児の母
よろしくお願いいたします。

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